コラム
心を動かす心理学マーケティング
webサイトの技術やルールは日々変化し、数年前のセオリーは今では通用しないということも多くありますが、人間の根本的な心理や情報処理認知力は、環境の変化があっても大きく変わることはありません。
そのため、消費者行動を理解し、認知心理学を応用したUIやマーケティングは、長期的に使える指針と言えます。
ここではすぐに使える、3つの心理学と技法をご紹介します。
マーケティングに使える心理学と活用する技法
お得感を作る「アンカリング効果」
アンカリンクとは、交渉の際に提案者が先行して提示する数値によって交渉相手の判断が歪み、妥協学が提示額に近づくというものです。
最もよく使われる手法は、[通常価格10,000円が今なら5,000円]という値引きの表現です。通常価格を表記することによって、販売価格がお得に感じます。(景表法には注意が必要)
他には、商品を見せる順番によっても印象が変わり、ECサイトなどでは効果な商品を先に紹介した方が、他の商品をリーズナブルに感じさせることができます。
また、高価な商品を先に見せることによってブランドイメージの向上も期待できます。
お返しがしたくなる「返報性の原理」
返報性の原理とは、人は何か良い行いや対応を受け取ると、恩を返そうとする意識が働くことです。
よく見かける身近な例は、スーパーの試食です。
もらった試食品を食べてしまったら、買わないと悪いのではないかという気持ちにさせられるでしょう。
これがだくさんの量だったり、何種類かを食べ比べたり、価値が高いものであるほど「何か恩返しをしなければならないのではないか」と感じます。
無料サンプルといっても簡素なものではなく、豪華な箱にたくさんの量といった、期待を上回るものだったりすると「こんないいものを貰いっぱなしでは悪い」と感じます。
この原理を利用し、試供品やプレゼントなどの無料のものを豪華にし、期待以上のサービスを受けることで「お金を払っていないのに借りができた」「恩返ししなければ」と、購入につながる可能性が高くなります。
購入後に感じる不安「バイヤーズリモース」
バイヤーズリモースとは、何かを買った後に感じる不安のことです。
商品の良い悪いに関係なく、購入後に「本当にこの商品で良かったのか」「他にもっと良い商品があったのではないだろうか」と考えます。
不安が大きくなると解約や返品といった行動につながってしまうこともありますので、購入者の不安を取り除くことが重要になります。
DMやメールなどで購入の感謝の気持ちを伝えるサンクスレターをもらえれば「この会社を選んで良かった」と思われるはずです。リピーターの獲得にも有効となります。
また、他のお客様の声や事例の紹介は後悔を防止するのにも効果的です。
おわりに
これらはよく使われる一般的な技法のため、無意識に行っているという方も多いかと思いますが、原理を理解し活用するとより効果的な使い方ができるかと思います。
忘れてしまいがちですが、webサイトを通した先にいるのは人です。
ほかにも様々な心理学に基づいた技法があり、企画やアイディアの糸口にすることで、流行に流されない長期的に使える施策を行うことができるようになります。
その他の技法など、詳しくはプランニングAへご相談ください。
投稿者:プランニングA WEBチーム 野々下