データを確認していると見たことのない拡張子が使われていて開くのに時間がかかってしまったり最悪破損してしまった…なんてこともあるのではないでしょうか。

正しく開くためには何のソフトで作成されているのか知っておく必要があります。 

デザインの現場では主にどんな拡張子が使われているのかご紹介します。

 

拡張子とは？ 

 .（ピリオド）」の後ろに続く部分を拡張子と呼びファイルの形式を識別するための文字列のことです。

パソコンやアプリに対して「このファイルは、このアプリで開いてください」というメッセージの役割をしています。 

注意したいのは、拡張子を変えてもファイル形式は変更されません。

拡張子はあくまでそのファイルのファイル形式が何であるかを示すヒントであって、ファイル形式を決めているわけではありません。

このため、拡張子とファイル形式が合っていない場合、正しくファイルが開けない可能性があります。

ファイル形式を変更したい場合は拡張子だけでなく、専用ソフトなどを用いてファイル形式そのものを変換するようにしましょう。

拡張子の種類 

JPEG(.jpg) 

JPEG は、フルカラーの表示に対応したファイル形式です。 

写真やグラデーションを多用したグラフィックに適しています。 

WEB ページを作成する際によく使われる画像圧縮形式ですが、普及率の高さから印刷においてもよく使用されます。 

データサイズを小さくできるため、ラフデザインの確認用にこの形式で提出される場合があります。 

印刷に JPEG 画像を使用する際には、解像度が充分であるデータを用意する必要があります。 

＊圧縮率を調整することができます。 

圧縮率を高くするとファイルは小さくなりますが、画質が下がってしまいます。 

 

 GIF(.gif) 

JPEG よりもファイルサイズが小さく保存できるファイル形式です。 

パラパラ漫画のようなアニメーションを作ることができます。 

後述の PNG 形式が生まれてからはあまり使われませんが、荒めの透過をすることができます。

 

PNG(.png) 

写真のようにカラーの多い画像にも、ペタ塗りのグラフィックにも対応できるファイル形式です。 

万能なファイル形式で、高品質な透過ができることがポイントです。 

PNG には二種類あります。 

① PNG-８ 

色数が 256 色に限定され、簡易的な透過だけができます。 

②PNG-24 

フルカラーで、高品質な透過ができます。

 

SVG(.svg) 

Web 上で使用できる画質を保ったまま拡大縮小が可能なファイル形式です。 

PEG や GIF などが「ビットマップ形式」という色の情報をもつドットの集合で表現されるのに対し、SVG は「ベクターデータ」に分類され、数式で表現します。 HTML に似た書式で書かれたデータのため、後から色やサイズの変更が生じた際に、画像専用ソフトを使わなくとも、CSS で編集したり、アニメーションを付けることが可能です。 

 

Adobe Illustrator（.ai）  

チラシやパンフレット、パッケージなどの印刷物の制作でよく使われるデータ形式です。 

印刷物やロゴ、イラストなど、幅広い分野で使われているドローソフトです。 

Adobe Illustrator のインストールされていないパソコンでは開くことができません。 

（Adobe Illustrator での保存時に PDF 互換ファイルを作成することで Adobe Reader で開くことができるようにすることもできます。） 

 

PDF（.pdf）  

作成した文書を様々な環境で元のレイアウト通りに確認できる特性を持ったファイル形式です。 

複数ページの文書も扱う事ができます。 

PDF データは、アドビシステムズ社の Adobe Reader（無料ソフト）で開いたり、注釈を付ける事ができます。 

 

Adobe Photoshop（.psd） 

主に写真の編集に使われるフォトレタッチソフトですが、広告や CG イラストの作成にも幅広く使用されています。

Adobe Photoshop 形式で保存されたデータは、Adobe Photoshop のインストールされていないパソコンでは開くことができません。 

 

EPS（.eps)  

画像や文章を異なるソフトやコンピュータで同じように描画するためのファイル形式です。 

印刷データを Adobe Illustrator 形式で制作する際に、画像などを外部ファイル化して管理しやすくするために使用されることが多いです。 

 

tif （.tiff ）

TIFF（ティフ）形式 

画像の保存形式のひとつです。ほとんどの画像編集ソフトで扱う事ができ、印刷用の写真データのやり取りに頻繁に使用されます。 

 

Adobe InDesign（.indd） 

雑誌や書籍など、複数ページの編集に広く使用されています。 

Adobe InDesign 形式で保存されたデータは、Adobe InDesign のインストールされていないパソコンでは開くことができません。

 

DXF（.dxf） 

CAD ソフトで作成した画像のデータ形式です。 

印刷では、主にパッケージの抜き型データのやり取りに使用されます。 

DTP 系のソフトでは、Adobe Illustrator で編集することができます。 

 

まとめ 

拡張子には幾つもの種類と、それぞれに特徴があります。

こんなにも数多くの拡張子があるということは、使用する場面に合う形式で保存することが大切ということですね。

保存形式をしっかりすれば画質が悪くなったりファイルが破損してしまうことを防ぐことができます。

使う場面や用途に合わせて、適している拡張子を選択できるようにぜひ覚えてみてくださいね。

弊社にご依頼いただく際、欲しいデータをお願いすることがありますが、どれを準備すればいいかわからない場合はお気軽にご相談ください。