コラム
実例で見る!WEBサイトTOPのきほんのレイアウト

WEBサイトのデザインにおいて、レイアウトは情報設計の根幹をなす重要な要素です。
写真やカラー、装飾などのビジュアル要素がどれほど洗練されていても、レイアウトが適切でなければ情報の優先度や導線が曖昧になり、ユーザーに意図した内容が正しく伝わりません。
その結果、閲覧体験の質が低下し、離脱率の上昇につながる可能性もあります。
本記事では、効果的なデザインを構築するための基礎として、WEBサイトの主要パーツとレイアウト設計の基本について解説します!
サイトを構成するパーツについて

ホームページのレイアウトは、上の図のように5つのパーツからなります。以下では、それぞれのパーツが持つ特徴や役割について解説していきます。
ヘッダー(Header)
ヘッダーはページ最上部に常時表示される領域で、サイトの“顔”にあたります。
ユーザーがどのページを見ていてもブランドを認識できるように設計されます。
■ 主な構成要素
ロゴ・サイト名:ブランドの識別。クリックでトップページに戻るのが一般的。
検索ボックス/言語切替/ログインボタン:利便性や機能性を担保。
■ デザイン上のポイント
ファーストビュー内で「どんなサイトか」が一目でわかること。
スクロール時に固定(スティッキーヘッダー)することで、ナビゲーション性を強化。
ナビゲーション(グローバルナビゲーション)
サイト全体を横断する主要メニュー。
ユーザーがどのページからでも目的の情報にスムーズにアクセスできるよう設計します。
■ 配置位置
通常はヘッダー内またはその直下に水平配置。スマホではハンバーガーメニューでまとめるのが一般的。
■ 設計上のポイント
情報階層を明確に(トップ階層に代表ページを配置)
リンクテキストは短く・明確に・一貫性を持って表現
多階層化する場合はメガメニューやドロップダウンで整理
コンテンツ(Main Content)
ユーザーが実際に得る情報・体験の中心部分です。
記事本文、サービス紹介、製品情報、ビジュアル、フォームなどが含まれます。
■ 目的
- サイトの主目的を伝える
- ユーザーの課題を解決する情報を提供
- コンバージョン(問い合わせ・購入など)へ導く導線を含む
■ 設計上のポイント
情報の優先度に応じたレイアウト設計(Fパターン・Zパターンなど)
見出しや余白を効果的に使い、読みやすく整理
レスポンシブ対応(デバイスによる可読性確保)
サイドバー(サブナビゲーション)
メインコンテンツの左右いずれかに配置される補助領域です。
関連情報や内部リンクをまとめ、ユーザーの回遊性を高めます。
■ 代表的な内容
- カテゴリ一覧・タグ一覧
- 関連記事・人気記事
- 広告・バナー・SNSリンク
- コンテンツ内目次(アンカーリンク)
■ 設計上のポイント
情報過多を避け、ユーザーの次の行動を支援する内容を厳選
コンテンツとの関係性を重視(関連性が低い広告は離脱の原因になる)
フッター(Footer)
ページ最下部に位置する領域で、サイト全体のまとめ・補足情報を配置します。
多くのユーザーが“最後に確認するエリア”として信頼性や透明性の印象を左右します。
■ 主な構成要素
- コピーライト表記
- 会社情報・所在地・連絡先
- サイトマップ
- 利用規約・プライバシーポリシー
- SNSリンク、ニュースレター登録フォーム など
■ 設計上のポイント
法的・企業情報を整理して信頼性を高める
ナビゲーションの再配置(トップへ戻るリンクなど)で利便性を確保
デザイン的にはページ全体の「締め」としてトーンを統一
5つの基本レイアウト

上記5つは、現在サイトレイアウトで多く見られる基本的な5つのレイアウトとなります。
レイアウトはWebサイトの目的により異なります。たとえば、「商品の販売」であればシングルカラムが向いていますし、目的が「企業のブランディング」なのであればマルチカラムが向いている場合が多いです。それぞれの特徴を理解し、自社のWebサイトに最適なレイアウトを見極めていきましょう!
シングルカラムレイアウト
https://www.nitori-net.jp/ec / ニトリ公式通販
■ 概要
1本の縦の流れ(1カラム)で構成された、最もシンプルなレイアウト。
スマートフォンなど縦長画面との相性が良く、スクロールで読み進める形式です。
■ 特徴
- コンテンツが上から下へ一方向に並ぶ
- 視線の流れが自然で、ストーリー性を持たせやすい
- スマホ対応(レスポンシブ)に適している
■ メリット
- 可読性が高く、余白を活かしたデザインが可能
- 情報の優先順位を明確に整理しやすい
■ デメリット
- 情報量が多いと縦に長くなりすぎる
- 比較や一覧表示には不向き
マルチカラムレイアウト

https://unagino-nedoko.net/ / うなぎの寝床
■ 概要
2カラム・3カラムなど、複数の縦列で構成されたレイアウト。
ニュースサイトやECサイトなど、情報量が多い場合に用いられます。
■ 特徴
- コンテンツとサイドバーを並列表示できる
- 情報のカテゴリ分けがしやすい
■ メリット
- 同時に複数の情報を見せられる
- コンテンツと補助情報(ナビゲーションなど)を分離できる
■ デメリット
- モバイル表示時は要レイアウト変換(縦積みにする必要あり)
- 視線誘導が複雑になりやすい
グリッドレイアウト

https://www.gooddays-store.com / GOODDAYS
■ 概要
一定のグリッド(格子状)に沿って要素を配置するデザイン。
ニュース・ポートフォリオ・ECサイトなどで多く使われます。
■ 特徴
- 同一サイズのカード型要素を整然と配置
- 画像や情報を一覧で見せたいときに有効
■ メリット
- 規則的で視覚的に整う
- レスポンシブデザインと相性が良い(CSS Gridなどで柔軟に対応可能)
■ デメリット
- 均一すぎると単調な印象を与える
- 情報の優先度が表現しづらい
フルスクリーンレイアウト

https://www.kokuyo.com/ / コクヨ
■ 概要
画面全体(ブラウザの幅と高さ)を活かして、1つの要素を大きく見せる構成。
ランディングページやブランドサイト、ビジュアル訴求が重要なサイトに多いです。
■ 特徴
- 背景画像や動画を全面に使用することが多い
- ファーストビューのインパクトが強い
■ メリット
- ビジュアル訴求力が高く、印象に残りやすい
- メッセージを直感的に伝えられる
■ デメリット
- 情報量を多く載せられない
- 画像や動画の最適化が必要(パフォーマンス面の注意)
ブロークングリッドレイアウト

https://go.goinc.jp/ / TAXI GO
■ 概要
従来のグリッド配置をあえて“崩す”レイアウト。
要素を重ねたりズラしたりすることで、動きや奥行きを感じさせるデザインです。
■ 特徴
- 斜め配置・重なり・非対称な構成などでリズムを作る
- 近年のトレンドサイトやクリエイティブ系に多い
■ メリット
- 独創的で印象的なデザインを実現できる
- 動的・ブランド性の高い表現が可能
■ デメリット
- バランスを取るデザインスキルが必要
- 可読性やアクセシビリティを損ないやすい
まとめ
本記事では、「WEBサイトの基本的なパーツ・レイアウト」を紹介してきました。
WEBサイトの見やすさは、デザインの画像やカラートーンなどの要素だけではなく、レイアウトによる視覚的な快適さによるところが大きな割合を占めます。またレイアウトはWEBサイトの目的に沿って決定しましょう。
弊社では、WEBサイト制作におけるお客様の要望を詳細なヒアリングにより明確化し、それをデザインに落とし込むフローがございます。「自社サイトが欲しいけど、何をどうしたらいいかわからない」「どういうサイト構造がおすすめなのか」など、サイト制作のお悩みがございましたらお気軽にご相談ください!
