コラム
便利と危険は背中合わせ!「AI」利用へ正しい理解と知識を
こんにちは、制作のMです。
最近の仕事で、フォトショップで複数の画像を合成して1枚のグラフィックを作る機会がありました。
モノグサなもので、これまで画像の加工や合成はイラストレーター上で行っていたのですが、フォトショで試してみてびっくり!イラレではどうも「合成」感が強くまとまらなかったものがフォトショでは綺麗にキマるもので、これは楽しい!と心が躍りました。6年目の社員が今更心躍らす内容ではないかもしれません…。
そんなこんなで色々調べていたところ、フォトショップ上でAdobe Fireflyと組み合わせた画像生成が可能にという公式の発表が。それで今回はフォトショップの新機能で画像生成が容易になる!という話題で記事を書こうとしたのですが…
先週すでに先輩が書いていました(泣)。
というわけで、個人的な話にはなりますが、今回は弊社のブログでも度々取り上げている「AI」についての所感を。
マイナスな話題が多い「AI生成」
便利な技術「AI」ですが、同時に問題もたくさんなことはご存知かと思います。
私はSNSでたくさんのクリエイターやイラストレーターをフォローしているため、AIの話題は尽くことなく、日夜論争が繰り広げられています。
代表的なところで言えば「著作権」です。学習元が提示されていなかったり、学習元への経済的還元がなかったり。画像生成AIの技術の多くがオープンソースで公開されているので、そもそもの話で還元という仕組みを作ること自体が不可能なんですけどね。
イラスト投稿サイトでは新着のイラストのほとんどがAIで作成されており、中には明らかにAI生成のものがその旨の注意書きもなく投稿されている始末。学習元と思われる作品と作風が類似しているものが有料で公開されていたりなど、理解の浅いユーザーによる暴挙は続いています。
我々が仕事で使用していたフリーのイラストサイトでも、これは自分で作ってはいないだろ…と思うようなものが増えてきました。自分で言うのもなんですが業界外の方よりは目が肥えているので、現段階のレベルの「イラスト」は結構わかってしまいます。
そんな中、文化庁が公表した「AIと著作権の関係等について 」で見解が述べられています。AIと著作権の関係は「生成・利用段階」と「AI開発・学習段階」を区別して考えるとされていますね。
文化庁「AIと著作権の関係等について」内閣府 https://www.cao.go.jp
技術の進化とともに、これまでの技術への敬意が薄れていく感覚は私個人としても受け入れ難く思います。私は業界人としては失格かもしれませんが、正直AIまわりの話題は暗い話が多いのでちょっと避けがちでした…。何に置いても「正しい理解・使い方」が求められますが、果たしてそれが全ての人々の共通認識になる日はくるのでしょうか。「クリエイター」と「クリエイターの真似事」とのいたちごっこは当分続きそうですが、恐れずにどんどん勉強して知識を更新していく必要がありますね!