コラム
平成レトロって何ですか?
昭和生まれの私からすれば、レトロと言えば「大正」でした。
数年前から若者の間で「昭和レトロ」なるものが流行っているとニュースで見聞きするようになり、平成生まれからしてみれば昭和も充分「レトロ」なんだねーなんて感慨深く感じながら、Z世代に知り合いがいない私にとっては身近なムーブメントとして体感することなく過ごしておりました。
が、近頃は「平成レトロ」というトレンドも発生しているらしく・・・
「平成までレトロくくり?!」と、平成元年からしっかり記憶があり平成なんてついこないだじゃないかという感覚の私からするとただひたすら驚きですが、「平成レトロ風デザインで」という発注が来た際に対応出来ないと困るので、「平成レトロ」とは何?的なことを調べてみようと思いました。
平成レトロとは
平成レトロは、1980年代後半から1990年代半ばにかけて流行ったポップなテイストを取り入れるムーブメントのようです。
アイテムとしては、「写ルンです」「カセットテープ」「ファミコン」「ファンシーグッズ」「ギャルファッション」「たまごっち」。デザインの傾向でいうと「丸文字」「ポップ体」「淡い蛍光色を使ったカラフルでポップな・・・」こんな感じのデザイン。
確かに!!こんな80年代風テイストの素材を良く見かけるようになってます。これが「平成レトロ」だったのか!最近のムーブメントと思いきや、知らずに既に使っていました「平成レトロ」テイスト。
そして、10代から20代前半向けのファッション雑誌のデザイン傾向も、ここ数年このテイスト!
若者はこのような「平成レトロ」に懐かしさと新鮮さを感じているとのこと。
そして、この時代の明るく陽気なテイストからポジティブなイメージや感情を引き起こされ、「平成レトロ」風な商品やサービスの購入に繋がっていっているようです。
ちなみに、若者のレトロ消費に関するレポートによると、古さとともに新しさの両方が使用体験から得られると好ましい感情が生まれ、製品態度に影響を与えるそうです。さらに「レトロブーム」は、今後「古さ」のカテゴリに「新しさ」を求めて「昭和・平成」という「日本のレトロ」から「欧米・韓国」といった「海外のレトロ」へと移行しつつあるとも。
参考:明治安田総合研究所「若者のレトロ消費とブランド・マネジメント」
とりあえず「平成レトロ」ブームが続く限り、「平成レトロ」風デザインに対して若者は好ましい感情を抱いてくれるという・・・。しばらく「平成レトロ」風素材を使う日々が続きそうです。