株式会社プランニングA

コラム

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2025.04.30

すっかり忘れてる2色印刷


先日久々に2色印刷の仕事がありました。

印刷にはC(シアン)M(マゼンダ)Y(イエロー)K(ブラック)の4色のインクが使われます。このインク全てを使うのが「4色印刷(フルカラー)」、K(ブラック)だけを使うのが「モノクロ印刷」、4色の中から2色を選んで印刷する「2色印刷」とインクの組み合わせにより様々な印刷方法が選べます。

2色印刷にも、K(ブラック)とC・M・Yのどれか1色との組み合わせや、Kと特色カラーとの組み合わせ、CとMの組合せ、特色と特色の組み合わせなど、どのような2色を選ぶかで様々な表現が可能になります。4色を使用するフルカラーの表現力には及びませんが、使い方によっては2色でもインパクトを出すことが可能です。

以前はチラシやチケットなど2色印刷をする機会がありましたが、4色印刷とのコスト差が縮まったことなどからここ10年程で制作依頼を受けることがぐんと少なくなった印象があります。

そんなわけで久々の2色印刷ですが、久々すぎて2色での画像の表現方法及び作成方法をすっかり忘れていました。ので、復習も兼ねつつ懐かしの2色印刷用画像の種類と作り方をまとめます。

ツインとダブル

2色印刷の画像には、ツイン(2色分解)とダブル(ダブルトーン)の2種類の表現方法があります。

ツイン(2色分解)は4色印刷と同じように4色分解を行い、その内の2版だけを使用します。

ダブルトーンは、色分解せず階調の調子だけを変えた版(硬調、軟調)を2種類作り、その版にブラック以外の単色のインク、又は2色以上のインクを重ねて印刷します。

ツイン(2色分解)の作成方法

下準備としてメリハリをつけるためにブラックチャンネルをCMY各チャンネルに適用し影の濃度を維持する作業をします。

1:新規スポットカラーチャンネルを選択する

2:カラーをクリックしてCMYを100%にする

3:ブラックチャンネルを全選択してカット

4:スポットカラー1にペースト

5:スポットカラーチャンネルを統合する

1:イエローチャンネルを全選択、白で塗りつぶす

2:シアンとマゼンダチャンネルだけ残して完成

1:スポットカラーチャンネル(DIC000:水色)を作成

2:シアンチャンネルを全選択してカット

3:スポットカラーチャンネル(DIC000:水色)にペースト

4:スポットカラーチャンネル(DIC000:ピンク)を作成

5:マゼンダチャンネルを全選択してカット

6:スポットカラーチャンネル(DIC000:ピンク)にペースト

7:2つのスポットカラーチャンネルを統合

【入稿データについて】

入稿時はツインカラー(CとMの場合)で作成した、CとMの版にDICカラーを指定して入稿します。

1:グレースケールに変換

2:イメージイメージ/モード/ダブルトーンを選択

3:「種類」で「ダブルトーン(2版)」を選択

4:シタンとマゼンダを選択

特色の場合は、色の掛け合わせ次第で濁ったイメージになる場合もあるので注意が必要です。

まとめ

今回は2色印刷についてのよもやまでしたが、10年以上のキャリアをお持ちの方には懐かしい作業、若手の方には初めて知る作業だったのではないでしょうか?

4色印刷がスタンダードになった現在、作成する機会が少なくなっている2色印刷ですが、上記のようにデータ作成には少し手間がかかりますので、ご注意ください。

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