コラム
column
2025.12.17
優先順位で印象が変わる 文字組デザインの“見せ方”

ザインの仕事でよく言われる言葉に、「何を一番伝えたいのかを決める」というものがあります。
同じ言葉でも、どこを主役にするかによって、伝わり方も印象もまったく違うのです。
「特別な3日間 全商品25%OFF 感謝祭」
優先順位の違いでそれぞれの文字をレイアウトしてみました。
同じ言葉でも「主役」が違えば世界が変わる
例えば「25%OFF」を大きく打ち出すと、“お得”や“うれしい”といった印象が一瞬で伝わります。

「感謝祭」を主役にすれば、“楽しさ”や“ポジティブさ”が先に届く。

「特別な3日間」を強調すれば、“タイミング”や“行動”を意識させる効果が出ます。

このように、同じ情報でも何を一番に見せたいかを決めることで、伝達の方向性がまったく変わります。
優先順位を決める3つの視点
デザインで優先順位を決めるときは、次の3つの視点がポイントです。
- 感情(Emotional):どんな気分を伝えたいか
例:「特別」「感謝祭」など感情を動かす要素。 - 情報(Informational):何を知らせたいか
例:「25%OFF」「セール開催」など事実的な内容。 - 時間(Temporal):いつ伝えたいか
例:「3日間」「明日から」など行動を促すタイミング。
この3軸のバランスをどう取るかで、読み手の印象がガラッと変わります。
「目立たせること」=「伝わること」ではない
デザイン初心者が陥りがちなのが、「全部を目立たせようとして、結果的に何も伝わらない」状態。
文字サイズ・色・配置などは、すべて“優先順位”に従って決める必要があります。
優先順位を整理して、「主役・脇役・背景」を明確にすると、デザインはぐっと引き締まります。
まとめ:伝わるデザインは「優先順位」から生まれる
同じ言葉を使っても、レイアウト次第でまるで違う印象を与えられる。
この“優先順位の力”を意識することで、文字デザインはぐっと魅力的になります。