コラム
【読み手の心を掴む】ビジネスで使えるタイトルテクニック
メールやビジネス文書の作成など、私たちは日常的に「文章」を書いています。相手に物事を伝えるための「文章力」は、ビジネスパーソンにとっての必須スキル。PRESIDENT 4月12日号で「0秒で伝わる文章術 6つの大原則」、伝えたいことを素早く的確に表現する文章を作るコツについて特集されていました。今回はその一部を簡単に紹介します。
タイトルは文章の顔
文章を書くとき、タイトルはとても重要な要素です。
「人は見た目が9割」と言われるのと同じように、タイトルは文章の顔。どんなに中身が良くても、タイトルで読み手の心を掴めなければ、残念ながら文章は読まれません。
メールや企画書、プレゼン資料など、私たちのような広告業界であればチラシやWeb広告文など、様々なビジネスシーンで使えるタイトルテクニックをまとめてみました。
ただし、顔だけを磨いても中身がなければ論外。「中身があってこそ」であることが大前提となることをご承知おきを。
「15字程度」にまとめる
ひと目で内容を理解してもらうため、15字程度にまとめます。 ただし、情報をわかりやく伝えることが大切なので、目安としてお考えください。
「漢字」と「かな・カタカナ」の黄金比率は7対3
漢字・かな・カタカナの3種類が揃っているほうが見やすく、目を引きます。
上記のポイントをふまえて、ある文章を添削します。
× 職場環境をより良くするための改善案 → ○ モチベ向上のための職場改善
× 事務所の移転に伴う業務内容変更事項 → ○ オフィス移転と業務変更
いかがでしょうか、すっきりと読みやすくなりました。
このように、相手の時間を必要以上に奪わないように、簡潔に伝える「要約型タイトル」は社内外でのメールや文書のやりとりで活用できます。
相手の心を捉えるキャッチコピー型タイトル
次は、相手の心を捉える、「キャッチコピー型タイトル」の作り方をご紹介。
情報過多の今、人を動かすには「論理性・共感性・信頼性」の要素が必要とされています。
クリックさせることだけが目的となっている「タイトル詐欺」に嫌気がさしている読み手も多く、タイトルの冒頭に【重要!】と煽りをいれると逆に読まれない傾向もあるようです。
読み手の信用を失わずに、相手の興味関心を引くテクニックを紹介していきます。
「数字」を入れる
効果の大きさのアピールできて、さらに数字を使うことで具体性を持たせられます。
× TOEICスコアの改善 → ○ 1ヶ月でTOEIC100点UP
「マイナス要素」を気づかせる
読み手の不安を掻き立てて、「これを知らないと困った事になるかも」と危機感を煽る方法です。
× 洗濯槽のお手入れ方法 → ○ 洗濯槽、カビだらけの危険
「なぜ」で始める
タイトルを問いかけ型にします。これは「問いかけられるとつい答えたくなる」という、人の心理を利用したテクニック。自分の中に答えがなければ、続きを読んで知りたくなるし、答えがあったとしても自分の答えが正解かどうか知るためについ読んでしまいます。
× 褒められたい人の心理 → ○ なぜ、人は褒められたいのか
情報を隠す
必要な情報を匂わせつつも、メインの部分は伏せて本文に引き込みます。プレゼンなどで活用しやすい手法です。
× 当社の年間売上報告 → ○ 年間100件、何の数字がわかりますか
「キャッチコピー型タイトル」のポイントは、読み手のベネフィット(利益や恩恵)に訴えるということ。
「ここには自分に必要な情報が書かれていそうだ」と思わせることです。自分の言いたいことを押し付けるのではなく、相手の状況を考えることで、より相手の心に響くタイトルが浮かぶでしょう。
とはいえ、自分が考えたタイトルが相手にどう伝わるかは、実際の反応をみないとわかりません。 周りからのフィードバックを受け、反応を探りながら、センスを磨いていきましょう。