コラム
新型コロナにおけるオープンソースコミュニティの取組み
震災の時もそうでしたが、現在の新型コロナのような非常時には分散する情報やデマが錯綜することで世の中が不安になり、二次被害が発生する恐れがあります。そのため現在の状況に関する正確で迅速な情報が世の中に求められました。
そんな中、非営利のプログラマー団体であるCode for Japanが「東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト」を立ち上げました。
新型コロナの陽性者や検査実施数を日別でグラフ化したり、陽性者の属性を掲載するサイトです。
通常はWEBサイトを作るためのレシピであるソースコードは隠されるものですが、このサイトはオープンソースで公開されました。
オープンソースとは誰でも自由にソースコードを改良したりすることができるソフトウェアのことです。
多くの人がサイトを良くしようと現在も改善が行われています。国境を超え台湾のプログラマーで政治家でもあるオードリー・タンも開発に参加したことでも話題になりました。
東京都公式のGitHubページを見てみますとソースコードが公開されていることがわかります。
GitHubとはソースコードの変更履歴を記録したり、複数の人がソースコードに対してレビューしたり改善案を提案できたりするサービスです。
またオープンソースのため、そのソースコードをフォーク(分岐)して全国の有志が都道府県ごとのサイトを立ち上げ始めました。
福島県でもGoogleのサービスに興味がある人達のグループGDG(Google Developers Group)福島の方々が福島県版を立ち上げました。
立ち上げ当初は福島県の非公式でしたが、現在は福島県のホームページに大きくバナーが貼られるなど公式のサイトになりました。
善意から世の中に必要なものを作り、それが自治体の公式となり多くの人へ情報提供される流れは感動的なものでした。
オープンソースに貢献する人たちに感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです。